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2011年12月20日 (火)

アメリカの暖房

金沢でも寒い日が続いていますね。調べた限り、今のオマハは最高気温が2度程度で、しばらく前よりは暖かくなったようですが、まだまだ金沢よりは寒いようです(最低気温はマイナス5度ぐらいですからやはり寒いですね)。オマハの冬の天気は基本的には不順で、何があるかわからない事が多いのですね。しばらく前に降った雪は今では全部解けてしまったようですが、明日のオマハの天気予報によると明日は雪が降るとの事。どうなる事やら。さて、気温が気温なので金沢に帰って来てから何人かの人にアメリカの家では暖房はどうなっているのか、と聞かれました。そこで、今回はそのお話を少ししましょう。

以前、大学の空調の話を書きました。実は一般家屋の空調も大学などの建物に限りなく近いのです。基本的にはアメリカの一般家屋は全館冷暖房(セントラルヒーティング)。日本で見られるエアコンはほぼ皆無。ほとんどの家では家のどこかに(多くは地下室)ガスのファーネス(ガス炉の一種ですね、この場合)で空気を暖め、それをファンで各部屋に温風を運ぶ、という構造になっています。ちなみに冷房も基本的には同じシステムで、基本的には温風の変わりに冷風を流すようになっています。

この仕組みは実はちょっとしたところではあまりどこでも変わりがないようで、以前一人で住んでいたアパートでも基本的には同じような冷暖房のシステムになっていました。この場合はアパートの各部屋ごとにファーネスがある、という仕組みになっていましたが、たまたま僕の住んでいた所は電気ファーネスで、そのために冬の電気料がえらく高かった記憶はあります。最初の冬に電気代がえらく高くなって、ビックリした記憶があります(ちなみにケチな僕はその次の冬からは暖房を入れずに何とかしました。三階建ての二階だったので上と下の部屋の暖房で何とか部屋が暖かくなったのです。結局、その後、そのアパートに住んでいた時は数えるぐらいしか暖房を入れませんでした)。

しかし、安いアパートや古いアパート(まあ、普通は古い所が安いのですが)では日本でも知られているいわゆるスチームが暖房に使われている事もあります。以前、学生の頃に住んでいた所はスチームでした。また、そういう所は当然のように冷房がなく、どうしても欲しかったら窓に付けるタイプのウインドエアコンを自分で設置する事になります。僕が学生の頃に住んでいたこのアパートも当然のように冷房はありませんでしたが(スチームの所ですから)、ルームメイトがそういうウインドエアコンを持っていたのでそれが居間に設置してあり、夏の一番暑かった日はそこで眠った記憶があります(夏の間は僕一人だったのです)。まあ、その時はドミニカ共和国から帰って来てすぐだったので半年ぐらいずっと暖かい気候の所に住んでいたのであまり暑いのが気にならなかった、という事も事実ですが。

Window_ac
見ての通り、この手のアメリカのウインドエアコンははっきり言って、性能が悪く、どうしてこんなボロが未だに売っているのだろう?と不思議に思ってしまいますが、このあたりはおそらく、消費者の意識の差で、日本のエアコンのようなものは簡単に自分で設置ができないから売れないのだろう、と思われます。アメリカは人件費がやたらと馬鹿高いのでみなさん自分でできる事は自分でやろう、という風潮があるのです。おそらく、だから以前書いたように多くの家電が日本人から見てものすごく原始的な作りになっているのだと思われます(何しろ、洗濯機などはパーツがホームセンターなどで売っているぐらいですから)。まあ、この辺りは一昔前のアメリカの車にも共通していたのですがここ十五年から二十年の間にアメ車もかなり電気化されて来て、一般の人ではなかなか整備が簡単にできなくなりつつありますが。

さて、では他の暖房器具はあるのか?日本で普通に見られる石油ファンヒーターは見た事がありません。多分、存在しないのだと思われます。僕は石油ストーブを一度見た事はありますが(高校生の時のホストファミリーに家にありました)どこかで売っているのを見た記憶はありません(まあ、きっとどこかにあるのでしょうけどね)。一般に灯油を使う暖房器具は敬遠されるのでは?と思われます。他には、オイルヒーターや電熱ファンヒーターをみなさん使われています。変わった所では、時々、薪ストーブの家があったりもします。どうやら、僕の家の近所に薪ストーブの家がある様で、冬の朝の通勤時に外に出ると木を燃やした独特の臭いがしたりしています(まあ、暖炉という可能性もあるのですが、暖炉を朝の六時に使っているとはちょっと考えにくいので多分、薪ストーブの家がどこかにあるのだと思われます)。薪ストーブと言っても、ほとんどの場合は薪を燃やして暖まった空気を送風する仕組みになっているのでその部屋だけ、と言うわけでもないようです(友人の家ではそういう仕組みになっていました)。

さて、それでは一般的なセントラルヒーティングの話に戻りましょう。前述したように、一般的にファーネスは地下とかにあるのですが(地下がない平屋では一階の端っこの方にあったりもします)、こういう形のものです。

Furnace
こちらは当然、僕の家のものではなく、ネットで見つけてきた写真ですが、まあ、どの家でもこのような格好をしています。この写真の右側のベージュ色のものがファーネスで、左に見える丸い物はガス温水器です(アメリカでは温水器が一般的で瞬間湯沸かしはあまり復旧していません)。このファーネスで作られた温風がこのようなダクトを通じて各部屋に運ばれます。
Duct
で、各部屋にこのような通風口があってそこから温風が出てくるようになっています。

Grill
では温度の設定は?と言えば、家のどこかにこのような形のサーモスタットが壁についていて、そこで調整できるようになっています。

Thermostat
近年になってこういってある程度の設定ができるのですが、少し前まではこのような物がほとんどでした。

Old_thermostat_2
今でもこの手の古いサーモスタットを使っている家は結構多くて、以前に住んでいた所は全部この手のサーモスタットでした。今の所が新しいタイプになっているのは何年か前にファーネスが新しくした時に交換された物と思われます(何年か前にファーネスが交換されたはず)。当然のように古いサーモスタットは何となく温度を設定できる程度で、まあ、こんな物か、という程度です。新しいタイプのでは時間が来たら温度を上げたり下げたりはできますが、それでも全館なので、部屋ごとの設定などという事はできません。また、時間が来たら、とできるのはいいのですが、僕のように家に帰るのが不定期だと少し不便だったりもします(まあ、それは日本のエアコンでもそうなのですが)。また、プログラムをするのも昔のビデオデッキのように少し不便だったりもします。

さて、二ヶ月程前に元Appleの幹部が新しいサーモスタットを開発しました。

Nest
今の所、僕は静観ですが少し興味があります。実は家の中の多くの物を自動化させていて、居間の電気を遠隔操作できたり家の状態を遠隔監視ができるようにしてある僕にはひじょうに興味深いサーモスタットだったりもします。一番僕にとって面白いな、と思うのがこのサーモスタット、Wifiに接続する事ができてWifiを通じて操作ができると言う事。僕のようにある程度、帰る時間が不規則でもネットを通じて遠隔操作ができるのでは?と思うのです。

どうしてそんな事をしたいのか?一つにはオマハのようなマイナスの十何度以下まで気温が下がるような所では実は冬の間は何があっても暖房を切ってはならないのです。暖房が切れると家の中の水の配管が凍ってしまい、えらい事になるのです。こちらは(当然ですが)僕の家ではありませんが、このような事になってしまったりもします。

Ice_cars
これは水の配管が凍って破裂して、それがそのまま凍りついてしまった写真です。従って、当然のように僕のオマハの家も暖房を付けっぱなしです。まあ、凍らない程度に設定温度を下げてはいますが、それでもどの程度まで下げて大丈夫かはかなり勘によるところが大きかったりもします。事実、僕の友人の一人は別荘のあるミネソタ州のダルースという街まで秋になるとサーモスタットのスイッチを入れに行っています。そうしないとこういう事になるから、との事です(ちなみに、上の写真は元々はこの友人が見せてくれた物と同じ物です)。特に、秋にしばらくどこかに行かなければならないとこれが一大事で、天気予報と直前までにらめっこして暖房を入れるかどうかを考えなければなりません。また、夏は夏で放っておくとめちゃくちゃ暑くなるのでその辺りもある程度考えて冷房を少しだけ入れておく、と言う事も考えなければなりません(こちらはコンピューターがイカれるのでは、と思うから冷房を申し訳程度に入れておくのですが)。

これを家のあちこちにある温度センサーで温度を調べてそれに従ってサーモスタットを調節できれば、と思うのですね。どちらにしても、この冬はサーモスタットの交換はできません(当然の事ですが、交換をする時には冷房も暖房も使えませんので、気候がいい頃でなければちょっと問題がある事になります)。この新しいサーモスタットに特に問題がない限り、来年の春ぐらいに交換かな?と思っているのですが。

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