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2013年2月10日 (日)

セールス

先週のある日、家に入った瞬間に電話が鳴った事がありました。番号を見ると877から始まる番号なのでフリーダイアル、日本で言えば0120番号。どこだ?と思いながら電話にでると向こうは何も言ってきません。馬鹿馬鹿しいからそのまま切って放置。多分、どこぞのセールスか何かでそのうちまたかかって来るだろう、と思って何も考えない様にしました。

さて、昨日の夕方になってオフィスの電話が鳴ります。僕はGoogle Voiceを使っているので僕のGoogleの電話番号に電話がかかると自動的にオフィスの電話も鳴る様になっています。従って、オフィスで鳴る電話の一部は実はオフィスにかかってきた番号ではありません(まあ転送されていると考えて下さい)。オフィスでこういう電話を受ける時の最大の欠点はその電話がオフィスにかかってきた電話なのかGoogleの番号にかかってきた電話なのかがわからないという事です。誰だろう?と思って電話に出ます。Google Voiceにかかって来た電話は電話に出てから向こうとの通話が始まるまで一秒程の空白があります。従って、電話にでたすぐに「もしもし」とやると何も聞こえません。従って、電話に出た瞬間にどちらにかかってきたのかわかる事があります。今回もそれで「ああ、『家』にかかってきた電話だ」とわかります。ところが番号通知がオフィスでは使えないので誰がかけてきたのか全くわかりません。もちろん、携帯電話も同時に鳴るのですが、僕のオフィスでは携帯電話が通じない(建物の谷に当たる部分なので通じないのです)ので携帯電話から誰がかけてきたのかを見る事もできません。

ようやく通話ができる様になってからどうやらセールスらしい事が判明しますがなかなかぐずぐずとしか物を言わないので何の電話かよく分かりません。「XXケーブルですけど、ご機嫌いかがでしょうか?」に始まり、なかなか話が続きません。そのうちに「当社が提供しているアンチウィルスの事をご存知でしょうか?」と聞いてきます。「うちにはMacとLinuxしかありませんから関係ないです」と言うと今度は「テレビをどのぐらい見ますか?」と尋ねて来ました。まあ聞かれたので「あんまり見ません」と答えます。それに対しては「ケーブルテレビに当社から加入していませんね。他の会社から加入しているのでしょうけど、どうしてですか?」と聞いて来ます。実はオマハには事実上、ケーブルテレビの会社は一つしかないのでその質問は愚問でしかありません。おそらくこのセールスのコールセンターはオマハ近辺ではなく、どこか遠い所にあるのだと思われますがしかし、オマハに電話をかけていてオマハに他のケーブル会社が存在しない事を知らないとはさすがにお粗末。その段階で僕は「オマハには他のケーブル会社はありません。何を言っているのですか?」と言い始めるとその途中でまた何やら話を始める始末。今度は「テレビを少しは見るのですよね?」と言い出す始末。「お金を節約できる方法を教えてあげます」とか言い始めます。

そういう調子で僕が話をしている最中で言葉を遮るというセールスとしてはかなり悪い態度だったのでこちらもだんだんと頭に来て、そのうちにかなり喧嘩腰になってしまいました。あげくの果てにはこのセールスの人、「ちょっと言っておきたいのですが、日常生活に変化は悪い事ではないですよ」と客にかなり上から目線で話をし始めます。その段階で僕はもうかなり頭に来てしまいました。客への話し方がなっていない、と思ったのですね。本来なら、まず「お使いのコンピューターはWindowsですか?」から始めて、次に「ケーブルテレビにご加入なさっていませんが、いま加入すればお安くできますけどいかがですか?」と言えばいいのですがそう来なくて決めつけられているあたりにそもそもの間違いがあるのだと思いました。更に客が話をしている最中に話を始めると言うのもセールスとしては問題がないか?と思うのですね。

電話のセールスに限らず、アメリカではかなりいい加減なセールスの人という場合があります。例えば、数年前に車を探していた時にある車のディーラーで会ったセールスの人。一般にアメリカで車のセールスマンは人を馬鹿にしているような物売りの仕方をする、と言われています。これは一つにはアメリカでは値段の交渉をすると言う事が普通はあまりできなくてその中でも車は値段の交渉ができる上にそもそも「定価」がないような物だから、という事によります。特に中古車などは本当にその調子で値段はあるようなないような値段の事が多く、買いに行く時はかなりきつく交渉をしなければならないのが普通です。それを知っているのでその時もセールスの人とそれなりの交渉をします。僕としては毎月これだけは出せる、という値段よりもかなり下の額で交渉をしています。その途中でこのセールスマン、何を思ったか「では例えば明日、何かの罪で警察に逮捕されたらいくらまでは保釈金として出す事ができますか?」と聞いて来ました。これには実は目が点になってしまいました。保釈金をいくらまで出せるかぁ?そんな質問を客にするのか?おかしいだろう?と思いました。確かに、保釈金とは犯罪の被告人の逃亡のおそれのないように高額に設定される事が普通です。そういう意味ではまあいくらまで保釈金を出せるか?という質問は理にかなっていないでもないのですがいくらなんでもそれを客に尋ねる質問ではありません。ところがそれを平気な顔で聞いて来たので何も言えませんでした。しかもこのセールスマン、その前の段階で少し話をしていたので僕が大学の職員でちゃんとした定職があって、という事をそもそも理解しているのにもかかわらずそれです。

このディーラーはオマハ近辺にある数少ないスバルのディーラーで、僕はスバルを見たかったからそこに行ったのですがスバルと同時にGMのディーラーでもありました(当時はスバルとGMは提携を結んでいたのですね)。ところが、僕がスバルを見たい、と最初からはっきりと言っているにもかかわらず、GMの方を勧めて来ます。そのうちにさすがに見かねて「僕はスバルを見に来たのであってGMの車を見に来たのではありません。GMを見せたいのならこのディーラーは僕に取っては他のディーラーと全然違いません」という事を言うと「そうですね。でもあなたも単なる客にすぎませんから」という事を言う始末…。

まあそのような事を言われるディーラーと交渉をしてもどうしようもない、と判断をしてそのディーラーから車は何があっても絶対に買わない、と決めてその場を後にしました(ちなみにそのディーラーは未だに絶対に車を買わない所の筆頭です)。翌朝になってからそのセールスマンの上のひとから電話がかかって来ました。その上のセールスマンの人はまあいい人だったのですが前日に何が起ったかを説明して丁重のお断りしておきました。

アメリカの企業の多くはあまり社員にお金をかけるという事をしない場合があります。セールスのような人の入れ替わりがある程度ある部門だと特にそういう傾向が強く、社員教育という事に全くお金をかけていない場合があります。セールスの人たちの一部にはほとんどどのように人と接するのか、と言う事を教わらない場合がある様です。またそういうセールスの人たちの多くはあまり教育レベルも高くない事が多かったりもします。もっと厳密にはセールスは「誰でもできる仕事」の分類に入る場合が多く、そうなるとどうしても教えても覚えが悪い、という事もあるのだと思われます。

多分、僕がアメリカのスーパーマーケットで店員に話しかけられるのが嫌いなのもある程度はそこに起因しています。スーパーの店員の多くは高校生のバイトという事が多く、その為かやはり客の対応の仕方を知りません。何かを尋ねてもいい加減な返事が返って来たり、逆に客を助けようと思って向こうから来る時は手当り次第に客に声をかけるので僕のような知らない人と話をするのがあまり好きではない人間にはいい迷惑だったりもします。そもそも、スーパーで「何かお探しでしょうか?」って向こうから来るのはどういう事よ?と個人的には思うのですけど(「あんたの店はどこに何がおいてあるのか店員に聞かないとわからないぐらい滅茶苦茶な商品の配置をしているのか?」とツッコミを入れたくなります)。

もちろん、すべてのセールスマンがこのように程度が悪いわけではありません。例えば実験室への実験器具(分析計を含む)のセールスの人たちはちゃんとしている事が多かったりもします。でも昨年、実験室の浄水器の修理をしていた時に知らない間に勝手に実験室に入り込んで(ドアが開きっぱなしになっていたのです)分解状態にしてあった浄水器の横に名刺を置いていった非常識な他社の浄水器のセールスマンには抗議のメールを書いて送りましたけど…。招かれもしていないのに誰もいない事をいい事に実験室に入って名刺を浄水器に置いていくのはさすがに僕も見かねたからです(ちなみにこのセールスマンはその日のうちに「大変失礼しました」というメールの返信がありましたけど)。

分析計などのセールスの人でいい人はたまたまオマハに来る用事があったついでにやって来て「調子はどうですか?」とかいう人もいます。中には「こういう問題があるのですけど」と言うと「こうすればいいですよ」とか教えてくれたり、という事もあります。そうやって顧客と信頼のある関係を結んだ方がお互いに取ってもいいと思うのですけど…。ある意味でそういう所に現在のアメリカのお金だけを考えている間違ったあり方が見え隠れしている様な気がしてなりません。

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