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2013年4月17日 (水)

CERNに到着

昨日の追記の部分にも書いた様に、一度は予定通りに搭乗したものの、「機械の故障」でいつまでたってもゲートから離れずに待つ事一時間。結局、乗客に一度手荷物を全部持っており手もらうという事になりそれから待つ事二時間半。結局、予定よりも三時間半ぐらい遅れてニューアークを出発する事になりました。

さてジュネーブ行きの飛行機は満席ではなく、そこここに若干の空席があった様です。まあそれなり、と言った所でしょうか?さすがにジュネーブ行きの飛行機になるとフランス語が第一言語の人が多く、あちこちでフランス語が飛び交っていました。これも当たり前といえば当たり前の話。機内放送も英語とフランス語の両方で行われていましたがどうもフランス語の方が明らかに内容が短い様でした(僕のフランス語でわかるぐらいあからさまにフランス語の放送が短かったのですからかなりの物だと思われます)。確かに日本に行く飛行機の中でもよく英語のアナウンスの方が長くて日本語と少し違う事を言っている、という事が多いのですがそれにしてもあまりに違いすぎないかい?と思うぐらいでした。隣の席に座っていたアメリカ在住のフランス人のおじさんによると「フランス人がアナウンスしていない」との事。アメリカ人でフランス語を話せる機内乗務員だった様です。

飛行機の修理が行われている間に乗客に十ドル分の食事券が渡されたので空港で既に十ドル分の夕食を食べていたのでまさかいくらなんでも機内食の夕食は出ないだろう、と思っていたらこれが大間違いで一時間程飛んだらいきなり機内の電気が点灯して食事の時間になりました。まさか、と思いながらももったいないから食べてしまいました。

ユナイテッドの新しい飛行機の多くにはエコノミー席であっても交流の電源がある事。その為に今回は機内であまり電源が切れる事を考えずにコンピューターを使う事ができました。これもある便とない便があって当たり外れがあるのですけどね。今まではアメリカからヨーロッパはだいたいがエアバスだったのですが今回はボーイング767。767で電源がある機体は今回が初めてのはず。最近は機内のビデオも決まった時間にどの映画ではなく、好きな時に好きな物を見れる形になっているので世の中便利になった物だ、と思います。しかし、スクリーンの真下にUSBポートがあったのですがいったいあれは何の為についていたのでしょうね?やはりUSBの電源だけだったのか、それとも…。

例によって、飛行機の中では寝たような寝ていないような微妙な感じ。かなりヨーロッパに近くなる頃にふと外を見るとこういう感じで朝日が見え始めて来ました。

Sunrise1
Sunrise2
これはちょうどこのあたりを飛んでいた時の写真です。

Map
黒から青になり、更に赤くなる不思議なこういう感じの飛行機の中から見れる空が僕は結構好きで、こういう風景をぼんやりとしばらく眺めて時間を過ごしました。

ニューアークの出発が三時間半程度遅れたのに伴い、ジュネーブに到着したのは予定の朝の七時四十五分から大幅に遅れて十時半すぎになってしまいました。それでも無事に到着しました。そこからCERNのオフィスまでは自力でいかなければなりません。前回CERNに来た時は同僚のポスドクのBさんがフランス(と行ってもスイスとの国境を抜けたすぐ先)に住んでいたのでそちらに泊まる事になったので空港まで迎えにきてくれたので自力でCERNまで行くのは久しぶりです。更に前回、CERNに来た時はCERNまでトラム(路面電車)が通っていなかったので途中で乗り換えをしなければならなかったのですがそれからCERNまでトラムが通過したのに伴いバスの路線も変更されたのでニューアーク空港で待っている間にCERNまでの行き方を調べる事になりました。まあそれでも一応、知っている街ですからなんとかなるだろう、とは思いましたが…。

そう言えば僕がブログを始めてからCERNに来るのはこれが始めてです。知らない人の為に少し説明をしましょう。日本語版Wikipediaにはこういう説明が書かれています。

欧州原子核研究機構(おうしゅうげんしかくけんきゅうきこう、CERN) は、スイスのジュネーヴ郊外でフランスと国境地帯にある、世界最大規模の素粒子物理学の研究所である。

具体的には素粒子や原子核物理学の国際研究施設です。ヨーロッパからの参加国が主ですが、アメリカや日本もオブザーバー国として参加しています。僕の場合は国籍は日本ですが所属がアメリカの大学なので僕は「アメリカ人」扱いになっています。

で、うちの大学は重イオンの衝突実験になるALICE実験に参加しているので僕の出番がたまにあるのですね。この二年程はロングアイランドのBNLの方で人手が必要だったのでALICE実験からは少し離れていましたが今回、ポスドクのBさんが今年中に辞める(というか契約切れになる)のでそれに従って僕への引き継ぎとなります。具体的には僕の仕事はALICE実験の検出器の一つであるEMCal検出器の制御のソフトウェアを書くという事をしています。

今回は同時に、二年間の実験の休止に伴うメンテナンス作業やその他にもアップグレード作業が必要なのでそれに伴った仕事もある事になります。アップグレードの方は具体的にはこれまでエレクトロニクスから情報を順番に読みこんでいたのが新しいシステムにアップグレードされるに従って同時に読み込む事ができる様になるのですがその為には新しいソフトウェアを書かなければならない。そうなると誰が書くのか?という事なども考えなければなりません。

前述した様に現地に駐留していた同僚の所に泊めてもらうという事ができないので今回はCERNの敷地内の宿舎に寝泊まりです。僕はその予約を早い時期に押さえてあったので問題は無し。数日前に現地入りしていたBさんの方は先週ぐらいまで宿舎が予約待ちだったとかいう話です…。CERNの宿舎といってもいくつかあり、そのグレードによって値段も当然、異なります。僕はその中でも一番安い所に予約を取ってあります。まあこれでもBNLの宿舎よりは少しはマシという程度。シャワーは個室にはないので共同となります。まあこれで一晩あたり2800円程度と思うと安い方(特にジュネーブでは破格の値段)。僕は2009年の六月から一年間、CERNに駐留してたのですがその時は今でも忘れられない一年間です。本業が化学者な僕からはかなり守備範囲のズレた所なのですがそれでも刺激的な毎日でした。やはり世界中から優秀な人が集まる所は違うなぁ、と思ったのをよく覚えています。

さて、CERNに到着したのは結局十一時半頃。到着してからまずはCERNのIDが三月末で期限切れになってしまっていたのでまずはIDの更新です。元々はジュネーブ到着が七時四十五分なので空港を出るのはその一時間後の九時前ぐらい。それからCERNまでバスとトラムを乗り継いで到着したら十時前かな?と思っていたのでこれまた予定よりもずいぶん遅く到着する事になってしまいました。十二時半から二時頃までが昼休みなのでちょうどいいぐらいの時間に何とか入りました。また例によって今回も五年間有効なIDをくれました。

それからオフィスに立ち寄って荷物を一度置いて今度はユーザーオフィスまで一応、書類その他の確認に行きます。「来なくていいんですよ」と言われながらも若干の確認をしたかったので行く事に(結局、書式がある程度変更になっていたのでその事を教えてもらえたので行ってよかった事がわかりました)。その足で今度はそのままALICE実験のオフィスに顔を出しに行きます。そうしたらそちらに数日前にCERN入りしたうちのポスドクのBさんがちょうど僕の書類、その他の雑用でいたところでこれまたいいタイミング。それからうちのオフィスに戻り、しばらく話をしてBさんは参加しているワークショップの参加者と昼を食べに第二レストランへ。僕は第一レストランの近くの店に用事があったので第一レストランで一人で食事を食べてからレストランの近くの店でSIMカードを購入する事に。これからある程度出入りがあるかと思うと一つ持っていてもいいな、と判断をしたからです。

その後はオフィスに戻り雑用をこなしていたらうちの大学とオフィスを共有しているオハイオ州大のポスドクのD君がちょうど戻ってきて久しぶりに話をしました。彼とは僕が2009年から2010年にいた時に最後の二月程、オフィスを共有していたのです(が、僕は週末にしかうちのオフィスに行かず、ほとんどの時は実験場にいたのですけど)。実はオフィスも二年程前に改変があって、元々、オハイオ州大との共用だった九号室の隣の七号室が空き部屋になり、結局、九号室と七号室の間のドアを開放してそのまま二部屋に拡大して未だにオフィスを共有しています。そう考えると広々となったな、と思います。以前は九号室に下手をすれば四人とか同時にいたのですから…。D君は八月一杯で今のポスドクの契約が切れて後はどうしようか?と言っていました。なにかいいポジションがあったらいいのですけどね。

そうこうしているうちに二時をまわったので宿舎にチェックインしに行って来ました。実はシャワーを浴びたかったのです。チェックインは簡単に済みましたが部屋がまだ掃除中…。でもすぐに対処してくれました。それから荷物を広げてシャワーを浴びてようやく人間らしい気分になりました。その今回の部屋がこちら。

Hostel
見えない方角の角に洗面台がありますがトイレとシャワーは共同。もう少しいい部屋になるとトイレがついてくるのだったかな?もっと高い部屋だともうホテル並みだったりもします。

今日のジュネーブはかなり暖かく、日中は長袖のシャツでは暑いぐらい。聞く所によるとつい先日までは寒かったそうです。でもオマハよりもはるかにジュネーブの方が春だなぁ、と思いながら結局、シャワーを浴びた後は半パンでオフィスに行く事にしました。本当にそれでちょうどいいぐらいの天気でした。オフィスの中も少し暑いぐらいの気温で、窓を開けてちょうどいいぐらいでした。夕方でもまだ二十二度ぐらいの気温があるそうですから大した物です(それに引き換え、オマハの今日の最高気温は十度ぐらいまでしか上がらない様です。オマハの予報を見ると木曜日が雪になっている…)。

さて、今日は結局午後は雑用に追われる事になってしまいました。その過程で所々で久しく会っていない人たちに遭遇したりもしました。でもさすがに疲れているので今日は同僚のポスドクのBさんが「ワークショップの参加者達とボーリングに行く」と言っていましたが僕は丁重にお断りして起きました。今日は宿舎の夕食を食べてできる限り遅くまで起きていて後はもう寝ます。

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