« 卒業式(2013年) | トップページ | 夏の帰国の予定 »

2013年5月20日 (月)

英語と米語の違い

少し旬が過ぎてしまった話になるかもしれませんがこの前、イギリスに行っていた時に「英語」について考えてみた事が何度かありました。当然の様に、僕はアメリカに何年も住んでいるので英語は普通に話せますが、僕の話す英語はアメリカ英語。それも基本的には中西部の一番アクセントが無いと言われる英語を基本に若干のアメリカ東部の英語が混ざっているそうです(もちろん、日本語訛りもありますが)。普段、日常的には英語しか話さないので耳は完全にアメリカ英語に馴れきってしまっています。その為に三月だったにオックスフォードでの学会の宿の予約を取る為に最終的に電話で対応をしなければならなかった時にイギリス英語に若干困ったぐらいでした。

イギリス英語とアメリカ英語が違うのはみなさんもご存知の事だと思います。たまにイギリスのテレビ番組を見たりすると発音が違うし言い回しも違います。また、本を読んだりするとそれがある意味でもっと顕著なのかもしれません。例えば、ハリーポッターを初めて読んだ時はイギリス英語という事をあまり考えずに読んだのでアメリカ口語では絶対に使わない表現があったのでビックリしました。例えばハリーポッターではよく"bloody hell"という表現やmate、sackedなどという表現が出て来ます。実はこれらの表現は全てイギリス英語の表現。アメリカ人は普通はまずそういう言い回しをしません。ハリーポッターを初めて読んだのが十年ちょっと前につくばにいた頃の話なのでずいぶん前の話にはなります。それまで僕はそういう日常会話的な表現があるイギリス文学というものをあまり読まなかったからそれまであまり気に書ける事はありませんでした。

その後、CERNで働いていた時に気がついたのはヨーロッパではイギリス英語の方がどうやら主流らしい、という事。だからここでもアメリカ英語では絶対に見かけない表現を目にしました。例えば"a car for hire"という表現。見てわからない事はありませんが最初に見たときは少しビックリしました。しかもhireという言葉、イギリス英語では例えばタクシーなどでも使うのですからやはり違和感があります。アメリカ英語ではhireという単語、基本的には人を雇用する時にしか使いません。従って、タクシーなどのような運賃を払ってはいても雇用していない場合は使われない単語です。アメリカ人では絶対にしない表現ですね。他にもaluminiumはアメリカではaluminumとなったりして若干の違いがあります。

僕が日本で学校に行っていた頃には一応、基本的には学校ではアメリカ英語を教える事が基本になっていたのですがそれでも年配の先生は平気な顔でイギリス英語を教えていました。僕が今でもよく覚えているのは高校生の時に英語のO先生がある日、こういう事を授業中に言っていました。「英語も私が若い頃からずいぶん変わって来てしまって、例えば私が若い頃に"I shall die."という表現は『私は(いつか)死ぬ』という意味で捉えられて何ともなかったが今、そういう表現をしたらエラい事になります」まあその通りですね。アメリカ人が"I shall die."などと言うと自殺をほのめかす言葉と捉えられます。でもイギリス英語では特にそういう意味は今でもない様です。

十年程前に日本にいた時に叔父と叔母と話をしていてビックリ仰天する様な事を言われました。当時はちょうどアフガニスタン戦争とイラク戦争にイギリスも介入し始めた頃でその関係もあって当時のイギリス首相のトニー・ブレアがよくテレビに日本でも映っていました。テレビにただ映るのではなくて当然、演説などをしているところが(NHKだから)字幕で映るのですがそれを聞いて「解りやすい英語」と言っていたのです。確かに、トニー・ブレアの英語はまあ解りやすい発音はしていますがしかし、僕にはそれがどう聞いても特に解りやすい英語とは思えませんでした。アメリカ英語に馴れている僕には少し気をつけて聞かないといけない英語に聞こえてならなかったのです。でも年齢的に考えると叔父も叔母もイギリス英語を学んでいる世代なのですね。また、比較されたのがブッシュ大統領の明らかにアメリカ南部訛りの英語だったので(しかもブッシュ大統領の語彙の少ない事!)まあ理解できないでもありません。実際、南部訛りも少し気をつけて聞かないと解らない英語ですから…。まあ僕はどうでもいい事なので黙っていましたけど。

それから一、二年程してBS師匠の娘さんが結婚式を挙げにオマハに来る事がありました。彼女とはあまり会う事がありませんが師匠の関係などもあり、また日本に住んでいるアメリカ人とアメリカに住んでいる日本人という事もありオマハに来る度に会う仲です。またオマハで結婚式を挙げるので日本からの出席者も数名いる、との事で日本語が話せる僕も呼ばれました(ちなみにこの時、彼女は僕に彼女の日本人の友人と僕を紹介して、という事をしていたらしいがそういう事に鈍い僕は彼女と旦那に何かを言われるまでそれから何年もその事を知りませんでした)。その彼女の旦那はマンチェスター出身のイギリス人。この人の英語は解りにくかった。マンチェスターの出身で、かなり強い訛りがあり、BS師匠も含めてアメリカ人はみなさんこの人の英語には苦戦した様です。僕も馴れるまでは本当によく聞かないと解らなくて困りました(まあそのうち馴れたら何とかなったのですけどね)。でもこの旦那の場合は発音の関係であり、「(アメリカ英語からすると)変わった表現」はあまり見られませんでした(もしくはあまりにも訛りがひどく、そこまで注意をはらえなかったのか)。

実際にイギリスに行ってみて思ったのはアメリカ英語に馴れている僕から見ると奇妙な表現が見られますがそれ意外は二日もいたら馴れましたが街のあちこちで妙な表現は目につきました。既に挙げたもの意外にも例えばよく見かけたのが"office to let"という表現。アメリカ英語だと"office space for rent"となるのがイギリスでは"office for let"と表現されるのですね。でも発音に関しては困らない程度にすぐ解る様になりました。まあ発音が若干違うだけで同じ言語を話せるわけですから当たり前といえば当たり前。それでも若干の個人差があるのでそれに少し困る事もあったりしました。例えばオックスフォードでの宿にようやくたどりついた時に宿のフロントのお兄ちゃんと話をした時に若干、解りにくかったりしましたがそのうち何ともなくなりました。

イギリスの最後の最後で少し面白い事がありました。こちらに書いた様にヒースロー空港までの地下鉄で一緒になった日本人夫婦と話をしていたら曰く「イギリス英語の方がわかりやすい」との事。僕より多分、十ぐらい上の夫婦(と僕は思った)だったのですがこれももしかしたらそのぐらいの世代はもしかしたらイギリス英語が学校英語で主流だったのかな?という気もします。それどころか、この夫婦の奥様は「アメリカ英語がわかりにくい」とも言っていました。僕は「馴れの問題でアメリカ英語に馴れている僕にはイギリス英語の方がわかりにくいですよ」と教えてあげました。

まあイギリス英語の一部がアメリカ人でもわかりにくいと言うのは知れた話で、ずいぶん前にSNLでこういうギャグがありました。見ればお分かりですが、「あまりにイギリス過ぎて何を言っているのかわからない」とまで表現されています。まあアメリカ人ですらひどく訛っているイギリス英語はわかりにくいという事ですね(まあその割にはアメリカ人はイギリスの標準英語にある種の憧れがあるらしいですが)。

« 卒業式(2013年) | トップページ | 夏の帰国の予定 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1537785/51700273

この記事へのトラックバック一覧です: 英語と米語の違い:

« 卒業式(2013年) | トップページ | 夏の帰国の予定 »