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2013年8月11日 (日)

日本での英語の略語

これは別に今になって始まった事ではなくてずいぶん前から思っている事ですが、当然の様に日本に来ると周りが基本的に日本語だらけなので日本語の中で使われている英語の略語が耳につきます。例えば、夕方のNHKニュースを三十分見ただけで五つ程の英語の略語、が使われていました。それも例えばテレビとかエアコンとか日本語に定着している、もしくは何の事を差しているのか明確な略語ではなく、頭文字を取った英語式の略語が多いのが気になります。

例えばインターネットのホームページは日本ではよくHPと略されていたり、非営利団体の事をNPO、非政府組織をNGOなどと表現されていますがアメリカでは一般にこの手の物を略語で表現する事はありません。普通のアメリカ人にそういう略語を使っても何の事がわからない可能性が高いと思われます。HPに至っては普通はHewlett-Packardと思われる事がほとんどです。そもそも、ホームページなどというたった二単語では省略する意味があまりない。その上にそうやって略語にすると同じ略語で別の事を差す、という事態が発生しやすくなる、という理由もあります。

場合によっては実は略した方がシラブルの数が多くなる場合もあります。例えば、World Wide Webの略のWWWは三文字に見えますが実際にはW、すなわちdouble-uはdou-ble-uと三シラブルあり、それが三つあると九シラブルある計算になります。ところがWorld Wide Webは各々の単語に一シラブルしかないので合計して三シラブル。略語の方が長くなってしまいます。このせいもあり、今ではWorld Wide Webという表現はアメリカでは滅多に聞かれなくなり、一般にはアメリカ人はwebと呼んでいます。

僕がもっと驚いたのは十年ちょっと前にしばらく日本の企業で働いていた時に「3H作業」なる物を聞いた時です。いちいちこれを略語にする必要性があるのか?と不思議でなりませんでした。まあ確かにどれも頭文字はローマ字にするとHなのですが普通、そんな事をするか?と考えてしまいました。他にもKYとかいうのも実は全く納得がいかない略語です。そもそも、どうして日本語の言葉をローマ字に変換した上で頭文字を取らなければならないのか?それが不思議でなりません(もちろん、同じ理屈で僕はNHKは変だと思っています)。

他にも僕には日本で使われている外国語由来の単語を妙な所でちょん切って使われているのには非常に変な気分になります。例えば「マクド」という使い方。まあマクドナルドを短くした物ですが、でも本来はMacdonald'sですね。まあそれがなぜか日本では「マクドナルド」と所有格ではないのにとりあえず目をつぶってMcDonaldですね。でもこれって英語ではMc-Don-aldですから「マクド」とちょん切る事はできず、せいぜいで「マクドン」なのですね、本来なら(しかしあまりにも響きが悪いなぁ)。ちなみにアメリカではよくMickey D'sとか言われていますがでもこれもよく考えるとMick-ey D'sですから三音節になるので全く略には厳密な意味ではなっていません。

似たような理屈で変に聞こえるのが「ロサンジェルス」の事を「ロス」という事。これは本来はLos An-gel-esですからまあせいぜいで「ロサン」。でも英語圏では普通はLAと表現されています。なぜLAと日本でも言わないのか?という事にものすごい疑問も感じられます…。

余談になりますがマクドと同じ理屈でダメそうなのが「ミスド」です。でも実はこちらはマクドよりもおかしくはないのですね。何しろ、本来は「ミスタードーナッツ」、すなわちMister Donutです。これを文節でちゃんと区切るとMis-ter Do-nutになるのでこれはまあ「ミスド」が通用しないでもない事になります(まあそれでも最初の単語の文字、もしくは音節と次の単語の最初の文字/音節という組み合わせは非常に日本語的な発想なので妙な組み合わせなのですけどね)。ではアメリカではどうなのか?実はミスタードーナッツはアメリカでは二十年以上前にライバル会社に買収されてしまい今ではなくなってしまいました。オマハにも昔は一軒、あったのですがいつの間にかなくなってしまいました。従ってその頃、どう呼ばれていたのかは定かではありませんがおそらく普通にMr. Donutと呼ばれていたのだろう、と思われます。

さて、しばらく前に若干方向性が違いますが、しばらく前にこういうニュースがありました。まあ確かにその通りだと思います。どうしてこのように英語のような単語を使えばいい、という風潮がになってしまったのか日本に帰って来る度に考えてしまう事がよくあります。これは別に石川県議会での話に限らず、日常会話でもそうです。例えば最近は昔であれば「お菓子」と表現した物は全て「スイーツ」と表現されたり「飲み物」が「ドリンク」となってしまっていたりしています。別にこれらの事は日本語がないわけではないのですけど…。例えばプライバシーの様に日本語には元々なかった概念で使われる事には特に問題はないのですけれども、日本語がある言葉をカタカナ英語にするのはおかしくないか?と思ってしまいます。あげくの果てにはセレブとかいう訳の分からないその意味すらも違う言葉も乱立していますし…。

その一方で最近、こういう事もあったそうです。ただ、この記事には書いてはありませんがこの訴訟であげられている外国語の単語の中には「トラブル」や「システム」などずいぶん前からほぼ日本語に定着している単語もあげられていて、71歳という年齢を考慮してもいくらなんでも「トラブル」や「システム」の意味が分からないわけではないはず…という気がしてなりません。そもそも「システム」にちゃんと適合する日本語が本当にあるのかどうかも疑わしいですし…。もちろん、その一方で「コンシェルジュ」とか「ケア」とかは日本語でも問題がないと思います。また、NHKの会長の方でもこの様なコメントを寄せている様でこれはこれで正しい反応だと思われます。

もう一つ気になる事があります。日本でアメリカの有名人の話が報道される時、よく目につくのが「マイケル」「トム」などとファーストネームだけで見出しに書かれている事。これでは本文を読むまでいったい誰の事を書いてあるのかさっぱりわかりません。先日も「ニコール」と書いてあり、誰の事だ?と思ったらニコール・キッドマンの事でした。以前にも書きましたが英語の名前ってあまり数がないのでそれだけではわかりにくい可能性が高いのですね。実はアメリカでは報道される時には必ずファーストネームとラストネームの両方を使って報道されています。だから先ほどの場合もニコール・キッドマンであり、また例えばマイケル・ジャクソンなのです。もっと言えば最初はフルネーム、それ以降はラストネームだけになる事すらあります。どうして日本では近年ではほぼ逆になってしまったのか理解に苦しむ所です(まあおそらく、アメリカではファーストネームでお互いは普通は呼んでいる、という事から謝った認識をしてるのでしょうが…)。

しかし、この様な間違った表現、ぜひとも直して欲しいなぁ、と思うのはきっと僕だけではないのだろうな、と思います…。

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