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2014年4月13日 (日)

オマハのジャパニーズ・レストラン

僕はオマハで一人でどこかに何かを食べに行く、という事は滅多にありません。どうしてか?単純に言えばあまり好きではないからです。当然、旅行や出張で他の街にいる時は条件が違うので外に行く事になりますがオマハにいるとなると話は別。一人で食べに行くのにチップを残さなければならない様な店に行くのは何となく馬鹿馬鹿しい。でもチップを残さなくてもいい様な店は大した物が出ない。そうなるとそのぐらいなら自分で作った方がいいや、となるからです。

では人と行く事はないのか?これも滅多にないのです。そもそも僕は生活時間が普通のアメリカ人とずれているのでなかなか人と合った時間に食事とならない事が多い。更に僕の場合は知り合いのアメリカ人のほぼ全員が職場である大学を通じて知り合った人ばかり。実はアメリカ人ってかなりプライベートでの付き合いの悪い人が多いので仕事が引けてからどこかに、という事は滅多になりません(しかもどういうわけだか化学者にそういう傾向が特に強い様です)。

そういうわけでオマハにあるレストランの事は正直、あまりよくは知りません。老舗とも言われう所は知ってはいるのですがこの数年の間にできた所はほとんど行った事がありません。それでも老舗はだいたいまあ悪くないところが多いので特に不自由はしませんしそもそもたまにしか行く事がないのでそれほど知らなくてもなんとかなります。

それでも時々困るのがたまに「ジャパニーズ・レストランはどこがおいしいか?」と訊かれる事。そもそも外に食べに行かない僕がそれほど多くの所を知っているわけもなく、更には僕は基本的にオマハのジャパニーズ・レストランでは寿司以外の物を基本的に食べた事がないからかなり困ります。

ではどうして寿司以外の物を食べないのか?これはもう二十年以上前にオマハに来た時に思ったのですがオマハ辺りにあるジャパニーズ・レストランの料理って割と簡単に僕でも作れてしまえそうな物ばかりなのですね。メニューでよく見るのがトンカツ、照り焼きポーク、海老フライ、天ぷらなど。味もまあ普通。感覚的にはなんとなく高速道路のレストエリアにあるレストランよりもいいかな?というぐらいのところが多いです(これが日本人以外が経営しているととんでもない事があったりもしますが…)。そうなるとそのぐらいなら自分でもできるからいらない。でも寿司はいろいろな魚を集めるのがかなり厳しいので一人ではなかなかできないので寿司になる、というパターンが多いです。

どうしてこういう話を突然書く事にしたのか?色々と忙しくてなかなか文章にする機会がなかったのですが先日、師匠のお孫さんがオマハに来ていて師匠と奥様とお孫さんの四人で食事に行こう、となったからです。これだけではわからないので少し補足します。師匠の娘さんは日本に住んでこれで二十年以上になります。その関係でお孫さんたちの父親は日本人。僕も一度お会いした事があります。で、なぜか日本食を食べに行こうとなり、ではどこに行けばいいか?という事になったからふと思って調べてみたのです。

Yelpによるとオマハには37軒のジャパニーズ・レストランがあるらしいです。でもよく見ると最後の方のいくつかは重複。従って、厳密にはどう勘定してもせいぜいで30軒。そのうち二軒は「ジャパニーズ・ステーキ・ハウス」、要するにまあいわば鉄板焼き屋さんなのでまあ除外(そもそも鉄板焼き屋が日本食なのか?という疑問もある程度ありますが…)。またそのうちの何軒かはどう見ても中華や他のアジア料理店…。これはアメリカ人はそういう細かい事を気にしないのとおそらくそういう店は中華料理などとともにお寿司をメニューに出しているからと思われます(確認ができるだけでも18軒も!。中にはお寿司はおろか全く日本食に関係のないケバブの店までなぜか混ざっていますし…)。したがって、実際に「まともな」日本食が出る店はせいぜい17軒。でもそのうちの何軒かは同じレストランの別の店。したがって実際にはせいぜいで十軒程度、となります。

このうちの二軒はいわゆる老舗で僕がオマハに来た時からあって僕も何度か行った事があります。残りの店はこの二十年程の間にできた店で僕はほとんど行った事がありません。聞いた話ではある店は狭い上に照明も薄暗くて…、との事。照明が薄暗いのはアメリカでは(レストランに限らず)普通にある事ですが何を食べているのかわかりにくい上にお寿司だと新鮮なのかどうかすらもわからないのでそう考えるとあまり大した事はないのだろうな、と思われます。また別のある店のウェブサイトを見ていたらなんと「寿司ピザ」なる物がある事が判明。「寿司ピザ」って何だ?と思って調べてみると元々はカナダで発祥(トロントとモントリオールの二説があるそうです)した物らしく、シャリを平たく円盤状にした物を一度油で揚げてその上にネタにあたる物を乗せていってまあピザの様に見立てた「寿司」らしいです…。ちょっと僕には信じられない食べ物…。実際にオマハでどの様な物が出ていたかはわかりませんが(最近、その店は閉店になったそうです)ちょっとビックリ。カナダのジャパニーズ・レストランでは近年は普通に見かけるメニューらしいです。どちらにしてもオマハのジャパニーズ・レストランのほとんどが我々日本人からはちょっと考えられないような寿司のメニューがある事は確実です。もっともこれはアメリカ全土でまあ普通の事ではあります。その事は「老舗」の二軒でもあまり状況は変わりがありません。

この老舗のうちの一軒は僕も何度か行った事はあるのですがなんだか妙な感じの店です。いわゆるオリエンタリズムの影響を受けている様な感じがあり、まるで七十年代頃のアメリカ人が考えた日本のイメージがあります。最近は久しく行った事がないので詳細はわかりませんが僕が学生の頃は日本人の先輩は滅多に行っていませんでした。僕が何度か行った事があるのは諸般の事情でもう一軒の店に出入り禁止を食らっていた先輩達と行った事が何度かあるのと働き始めてからあるプロジェクトに成りゆきで関わる事になってその打ち上げで行く事になったから(それが最後に行った時の話。今世紀ではないからエラい昔の話)。ある知り合いの日本人は「あそこはサービスがおかしい」と憤慨していたのをよく覚えています。

もう一軒の老舗は数年前にその近くの病院の拡大とともにもう少し東に移転してアクセスはかなりよくなりました(前の店はちょっと入りにくい所にあったのです)。そもそも、以前の店は聞けば元々はIHOPがあった所でオマハから撤退してからその店で日本食レストランが入ったらしいです(ちなみにIHOPはその後でまたオマハに戻ってきました)。数年前に移転した時に名前が変わったのを僕は知らなかったのでしばらくはそれがどの店かわからず「?」と思っていた時期もありました。この店もそれほどサービスがいいとは言えません。が、その反面で個人的にはレベルはまあまあ。だからオマハで日本食レストランにどうしても、の時には僕はこちらの店に行く様にしています。その流れで今回も結局、その「もう一軒の老舗」に行く事になりました。その前に行ったのが確かその二年程前に新しいポスドクとして友人がオマハに書類手続きに来た時以来。その後で何度か行く機会はなかったのでもなかったのですが諸般の事情で行かなかったのです。

さて、師匠のお孫さんは以前、何度か会った事がありますが五年ぐらいオマハに来ていなかったのでいきなり小学生から中学生になっていてずいぶんと大きくなっていてビックリしました(まあ当たり前といえば当たり前なのですけど…)。その日は日中、師匠と一緒に大学をしばらく見ていてその関係で若干、僕もお手伝いでうちの学部を案内しました。元々は五時に集合しようか?との話だったのですがその日は職員会議が五時まであるのでどう考えても五時は無理っぽかったので六時に現地集合にしてもらいました。しかしなぜかこの日に限って職員会議が五時前に終了(めったにない事)。集合が六時だったのでその段階で職場を出て一度家に帰る事に。もっとも家に帰ったところでどうの、というわけではないのですが少なくともカバンを置いていこう、と判断をしたのです。ところが予想外に早かった上に家を出てから店に到着するまでの道が予想外に空いていたので六時より少し前に到着。たまたまその日は雨風が強く寒い日だったのですぐに店の中にとりあえず入る事に。多分、予約は入れていないだろう、と考えられたのでとりあえず店の中で待つ事に。待つ事数分、師匠と奥様とお孫さんの三人がやって来ました。

僕はほぼメニューを見なくてもいいのですがそれでも一応、メニューに目を通します。師匠と奥様は天ぷら。お孫さんは焼きそば。僕はふつうにお寿司と四人ともまったく別の物を注文します。会話はほぼ英語。お孫さんと僕しか日本語は話せませんし、僕も彼も英語には不自由はしていませんから…。まああとは日本語に切り替える手間が省けて僕は楽なのですけど(昔よりもずいぶんとよくなりましたが僕は言語を切り替えるのがあまり上手くなくてそのうち間違えた言語を話し始める傾向にあるのです)。お孫さんのほうは将来は建築のほうに進みたいとの事。建築だったら日本の方がいいのだろうなぁ、と漠然と考えました(アメリカでは建築は修士扱いでしかもお金がかかる。更に不景気で建築士に仕事がないらしいです)。そうなると日本の大学なのかな?という気はします。ぜひ頑張って欲しいな、と思います。四人で話を色々とした素敵な一時でした。

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コメント

いやぁ私も、チップには理解出来ないです。チップの額によってサービスが変わるとか、、、。
安定したサービス日本万歳ですね^^v

いえ、実際にはチップによってサービスが変わる事はありません。そもそもチップは支払いの時に出すのでチップによってサービスが変わる事は原理的にはありえないはずです。もっとも、チップをあまり出さなかったらその店には基本的にはそれからは行かない方がいいかと思います。もしウェイター/ウェイトレスがその客の顔を覚えていたら次に行った時にサービスが悪い、という事もありますから…。
僕の場合はただ単にチップを払わなければならない所に一人で行くのがなんだか馬鹿馬鹿しく思われるからです。そういうちゃんと食べる所で食べると結局、自分で作るのと時間もあまり変わらないという事もあります。そうなると自分で作った方が安いからいいや、となるわけですね。
僕が学生の頃の相場は10パーセント程度。働き始めた頃は15パーセント程。最近は20パーセントとチップも値上がりをしてきてはいます。

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