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2014年7月 4日 (金)

出張(2014年夏)

アメリカでは今週の金曜日が独立記念日で祝日。毎年この時期になるとあちこちで花火の音(というかほぼ爆薬の様な音)がします。アメリカはあちこちの州で花火は禁止なのですがこの時期だけ例外的に認められている州もあり、ネブラスカもそういう州の一つです。ずいぶん前に一度書いた様にアメリカでは花火は基本的にはうるさいものと決まっていて風情もなにもあったものではありません。これにはまあいくつか理由(花火の音が銃や大砲の音に結びついてそれが独立戦争に結びつくとか)があるとは思いますが住んでいる方としてはちょっと迷惑な話です。まして僕の様に朝が早いと当然、寝るのもまあ早い方。しかしオマハ辺りでは緯度が北緯41度と青森並みの緯度なのでこの時期は夏時間の影響もあって日没も夜の九時頃。花火ができるほど暗くなるのは九時半過ぎ以降となるので夜の十一時頃まで花火の爆発音がしています。また近所の家のどこかが毎年、独立記念日の夜遅くまで人を呼んで庭でお酒を飲んでいる、という事をしているので毎年、ちょっと閉口してはいます(毎年、「この人たちは明日、働きに行かないのか?と不思議でなりません)。

今年は独立記念日が金曜日なので例年よりも遅くまで騒がしい可能性も高いので今年こそは市内のホテルに避難しようか?と四月頃から考えていました。そういう中、五月に物理学のボスが「七月にロングアイランドの国立研究所まで行かないか?」と聞いて来ました。聞けば七月の半ば頃にうちの大学が部品の製作を担当している検出器の出来上がった部品を持って行って欲しい、との事。元々はボス自身が行く予定だったのですが夏の後半の授業を教える事になって行けなくなったので僕の所に話が流れて来たのです。それを聞いて「七月の頭だったら行く」と条件付きで承諾。少なくともそうすれば独立記念日の週末に家にいなくていい事が確定するからです。

元々は荷物の量もあるし、部品の製作をした学生もロングアイランドまで行きたい、との事で運転をして行く予定だったのですが諸般の事情でその学生はお流れ。僕は同じ研究グループの別の学生はどうか?と思って尋ねたらやはり無理。ではしかたがないから一人で行こうか?と思っていたら先週になってからボスが「部品は全部で総重量、どのぐらいか?」という話になりました。僕は見当もつかなかったのでそれを物理学の工作室の人に尋ねたら「全部で多分、30キロぐらい」との事。22キロまでならば飛行機の荷物として預ける事ができるのでサウスウェスト航空に乗れば(サウスウェストは荷物二つまでは預けても無料なのです)余分な料金を払わずとも持って行く事ができる、と判断をしたのです。

ロングアイランドの研究所まで行くのは本来ならばロングアイランド空港まで行くのが都合がいいのですがこの二年程の間にサウスウェスト航空の路線が変更になった為にロングアイランドまで格安で飛ぶ事ができなくなったので今回はニューヨークのラガーディア空港まで行く事に。問題はラガーディアからどうやってロングアイランドまでたどり着くか?なのですが色々ともめた結果、最終的には現地に駐留しているポスドクに車を先に借りて来てもらって迎えに来てもらう事になりました(ラガーディアで車を借りるよりはロングアイランドで借りた方がはるかに安いのです)。

では実際に持って行く部品はちゃんと間に合うのか?と思っていたらこちらも先週の段階で製作が終了。本来ならば五月に終了の予定がズレたのは確かですがそれでも無事に終了。それも最初の予想では七月に入るまでは無理、と思っていたら六月中に終了しました。問題はどうやって持って行くか?という事ですが結局、21キロ程度までギリギリにできるかぎりまで入れた箱が一つに入らない分は僕の服などに混ぜて持って行く事に決定。最初は箱を二つにして服は手荷物にも入れて、とか見当もしてみたのですが結局、荷物に混ぜる方が楽だろう、と判断をしました。

実は僕の方では三日も現地にいれば必要な事は全部できるだろう、と思ってはいますがそれでも余裕を含めて一週間の日程で行く予定にしてあります。基本的には加速器は月曜日まで稼働しているらしいので実質、火曜日以降に本格的な仕事ができるであろう、と思われます。本当の所はそれほどしなければならない事があるわけではありません。ただ、この一年程の間に学生やポスドクに頼んでいた事があるのですがどれもこれもそれほど進んでいない事ばかり。最終的には自分でやった方がいい、と判断をして自分でそれらの仕事を済ませる予定です。

前述した様に今回の目的の一つはうちの大学で製作された部品を持って行く事です。半分以上は箱詰めにして行ったのですが残りは僕の旅行バッグに放り込んでそれを預ける予定です。しかし飛行機に荷物を預ける時には必ず重量制限があります。その関係上、多分大丈夫だろう、とは思っていましたがやはり念の為に出発二日前に荷造りをして荷物を計る事にしました。まあ基本的に持って行くものは一週間程度の服以外にそれほどありません。そこで手持ちのバッグの中でも一番大きなものにまず検出器の部品を入れてその上に僕の服を入れて計りで重さを計ってみました。そのけっか、重量は9キロ程度。最大で一つあたり22キロぐらいまでは大丈夫なのでまあ余裕です。もっとも今回はこれでかなりバッグがパンパン…。空港では苦労しそうな感じです…。

Bag

こうして今年は独立記念日の時期はオマハにいないのですがでもだからと言って本当にロングアイランドでも花火の問題がないのか?という疑問を持つかも知れません。実は(ロングアイランドを含んだ)ニューヨーク州はどんな時でも全面的に花火は禁止の州の一つ。したがって花火がうるさい、という事は原理的にはないはずです。実際の所は昔のネブラスカと同じで違法であっても花火をする人は多いのであろうと思われますが僕の場合は宿泊先が研究所内の宿泊施設なのでまあ花火の問題はほぼないであろう、と思われます。そもそも研究所敷地内で花火を持ち込むのは不可能ではありませんが警備(というか研究所内の警察)に見つかると罰金と罰則。しかも宿泊施設のすぐそばに警察の詰め所があるので少なくとも宿泊施設のそばで花火をする事はありえません。研究所の敷地は広いので外れの森の方にいけば不可能ではないでしょうけど宿泊施設での問題はまずなさそうです。ちなみにこちらの情報によるとニューヨーク州はアメリカで数少ないいつでも花火が禁止の州だそうです。

さて、行く前日の午後になってふと気がついた事があります。今回は飛行機に預ける荷物の一つは段ボール箱です。その中に色々と検出器用の部品が入っています。その中には厚さ2センチ程度、大きさはまあノートぐらいのアルミの板が二枚入っています。これだけで半分以上の重量になるものなのです。近年は飛行機に預ける荷物はX線検査をしている様ですがその厚みのアルミ板はX線検査の時に知らない警備の人に「これは何だ?」と疑われる可能性が高いものと思われます。で、そういう時、バッグならば単純にバッグを開けて検査されるのですが箱はどうなるのか?という事。おそらく開けてそれから封をされるのでは?と思うのですが実際の所、何をされるのか全く見当がつきません…。そこではたと気がついたのが元々は持って行く予定ではなかった設計図を持って行った方がいいのかも?という事。設計図の紙の重さなどたかが知れていますし、預ける時に「うちの学生が製作したこういう物でこれを僕はニューヨークの共同研究者の所まで持って行く」と説明したら多分それ以上は何も聞かれないのではないか?と思うのですが…。

Cad_drawing
本当の事を言えばあまり行きたくはありません。ロングアイランドの研究所は僕はそれほど行きたいとそもそも思わない所なのですが、それに加えて今回は本当に気がすすみません。以前は現地にうちのグループから駐留しているポスドクは友人と僕は考えていましたが今のポスドクは僕は友人とは思っていません。せいぜいで同僚、下手をすれば使用人扱いです。したがって行っても空いた時間に遊びに行くとかいう事もないはず。それに僕の方ではあまりにも仕事がいいかげんな今のポスドクの事にあんまりいい印象を持っていません。それだけでもあまり気がすすまない理由になります。もっともこっちもプロだからそうも言っていられないのでまあそれなりの対応はしますがそれでも…、と思ってしまいます。

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