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2014年7月12日 (土)

ロングアイランドで

それほどする事があったわけでもない今回の出張、それでも実際に来てみたらまあそれなりに仕事がありました。それでもキチキチに詰まっていたわけではないのでまあゆったりと仕事ができて楽ではありました。実験がまだ行われていてデータをたくさん取っている時だったらこうはいかなかったのだろう、と思うと楽なものです。

さて今回の出張の一番の目的は検出器の部品を持って来た事。その部品がこちら。

Romanpotts1
Romanpotts2
Romanpotts3
Romanpotts4
Romanpotts5

実際にどういう原理の物でどこに設置されるのか?は実は知らないのでこれがいったいどのように使われるのかは全く僕にはわかりません(これまでこの検出器は僕とは直接関係がないだろう、と思って聞いた事もありませんでした)。確実な事はこの検出器はうちのグループで解析をしている人たちにとっても重要な検出器でそういう意味もあってうちの大学で部品を作っている。その為に定期的に誰かが「運び屋」になる事がある、という事です。

その部品は月曜日の午前中に受取人と会って午後に届けて来て無事終了。僕が関与するのはそこまでなので簡単なものです。どうしてうちの大学で製作しているか?と不思議に思うかもしれません。これにはちゃんとした理由があってこういう国立研究所で製作してもらうと材料代以外に製作費を徴収される上に忙しいので何ヶ月もかかるそうです。それに対してうちの大学だとまず工作室の人はそもそもこういう事をする為に雇われているので製作費を徴収しない。しかも学生が実際にはするので大学という観点からも都合がいい。更に政治的にうちの大学が製作するという事はたいへんいい事だから、というのが理由です。

今回の出張のもう一つの目的は二年程STAR実験の実験場に来ていなかったので具体的に制御系がどのような状態になっているのかがわからないからそれを調べる、という目的もあります。その結果、わかった事が情報をちゃんと管理していなかったのでチグハグな事がいくつかあった、という事です。例えば制御室に組み込みコンピューターの表が貼ってあるのですがこの表の中に何年間も存在していない組み込みコンピューターが書き込まれている。しかもその表は何度か書き換えられている、と言う事。この場合はおそらく誰も実際にチェックをしていなかったのが問題かと思います。それでは困るのでそういう事もちゃんとチェックする様に現地に駐留しているうちの大学のポスドクに厳重注意。

またそのうちの大学のポスドクに教える事を教える、という意味もありました。実際に実験が行われた時にずっといて仕事をしているので実験中に毎日起る事には対応ができる様になったのですがだからと言って制御系がどうなっているのかを正確に把握しているわけではありません。その辺りをちゃんと教えて、必要があらば説明をして、となりました(これに意外と時間がかかる!)。

その合間に色々と若干する事が。例えば月曜日の朝にはその時はまだCERNにいたボスと現地のポスドクとSkype越しにしばらく話をする事に。学生が書いたソフトウェアがちゃんと読み取りのエレクトロニクスと通信を行って制御ができるかどうかの実証です。ところがこれがまた上手くいかない。実際にデータの読み取りのエレクトロニクスを使った事があるのが僕だけなのでどうやって使うかの説明から入ります。結局、その学生の書いたプログラムがどのように作動するか、どのように使うか、が全くわからないので「学生なしでは無理」と判断。結局、水曜日に学生も遠隔参加して、に持ち越しとなりました。

水曜日の午後にオマハに戻っていたボスが学生とオマハから。CERNのポスドクがCERNから。僕がロングアイランドからと三カ所別々の場所で遠隔会議。結局、プログラムのコードを一行、一行たどっていく事に。二時間後、最終的に「ああ、でもこのバージョンはリセットしかしない」と判明。そう言えばそういう指令をずいぶん昔に出した様な…。だったらなぜそう早く言わない?と思いながらも終了。

金曜日の朝は今度は二時間ちょっと、CERNのポスドクとこれまたSkypeで接続して仕事をする事に。実験で使う低圧電源装置が制御ソフトウェアから制御できない、との事。調べてみたらそのうちに新しいOSにアップグレードされた時に設定ファイルが保存されなかった事が原因らしい事が判明。幸い、バックアップのファイルがあったのでそれをポスドクに送って対応してもらう事に。でも他の装置も似た様な状況だと困るのでチェックを僕が遠隔操作でしておく事に。他の物は大丈夫の様でした。

その合間にSTAR実験の仕事をする事になりました。幸か不幸か、現地のポスドクのC君はあまり実験場に来ません。まあ人の仕事をとやかく言う気はありませんがしかしせっかく制御系のエキスパート(僕です)が現地に来ているのだったら習える事を習う、という意味もあるので僕が仕事をしている実験場に来たらどうかい?という気はします…。しかもまあポスドクとしては信じられないぐらい夕方、仕事を切り上げるのが早い事…。五時に仕事を切り上げて家に帰っているのですから…。もちろん、帰ってからもある程度の仕事はしているのだろうと思いますが、それならでももう少し遅い時間までオフィス、もしくは実験場で仕事をしてもよくないかい?という気はしました…。ちょっと現実の認識が足りないのでは?という気はします…。

研究所内にはいくつもの宿泊施設があります。中には長期滞在用のアパートもあります(僕も何度か泊まった事があります)。今回は一週間だけなので短期用の宿舎。まあ基本的には寮と変わらず、トイレ、バスは共同。部屋はベッドと机とタンスがある一人部屋、という所です。この寮もいくつか存在するのですが今回はこれまで泊まった事のあるキャヴェンディッシュ・ハウスでもフレミング・ハウスでもなくコンプトン・ハウスでした(寮は全て科学者の名前が付けられています)。

ちょうど今頃、六月の後半から七月の前半にかけて夏の間は研究所のあちこちで夏の間、研究に来る学生がおおく、宿舎の八割以上が若い子たちばかり。当然、彼らは僕の様な「年寄り」よりも元気があるので遅くまで起きています。更にやはり学生なので人の迷惑にならない様に、などという考えも持っていない場合が多く、その為に共同使用の宿舎のキッチンはほぼ間違いなく食器の洗い物が置きっぱになったりしていました。やはり今回もその調子でまあ夜遅くまで騒がしくはなかった物のやはりキッチンなどはかなり閉口しました。その影響もあり夕食は基本的に外で食べて昼を宿舎に戻って作る、という変則的な事を今回はしてみました。やはり昼に戻る子はそれほど(というかほとんど)いない様でキッチンを使う事はできました。その為、今回は研究所のカフェテリアで食べたのはたった二回だけでした。

夕食は基本的には外で食べる事に。そのうちの一日は研究所内部のバー&グリルへ行ってみました。運転して外に出たくない時、平日は意外と穴場。基本的には学生は飲酒ができる年齢ではない場合がほとんどなのでバーに来る事がないからです。この二年程の間に研究所の食べ物の業者が変わったのでメニューも以前来た時と違っていました。もっともバー&グリルなので食べ物は基本的には単純な物(ピザとバーガー、サンドイッチ程度)なので変わったと行ってもたかがしれていますけど…。

Baja_burger

ついでにこの晩は(珍しく)ビールも飲みました。

Beer

他にはシーフードを食べに行こう、と思っていて知っている店まで向かいましたがあまりに渋滞がひどかったのでそのすぐそこにあった知っているタイ料理の店に急遽変更。

Satay
Padthai

最後の夜は実験場で知り合ったローレンス・バークレー国立研究所のポスドクのMさんと日本食レストランの弁天まで行ってお寿司を食べて来ました。

Sushi

アメリカのあちこちで日本食を食べて来ましたが弁天は一番おいしい店の一つではないか?と僕は思います。この日はたまたま僕たちがついた時は大混雑で座れないのでは?と思いましたが二人だったので割と簡単に座る事ができました。

金曜日の最終日は午前中で基本的におしまい。六時の飛行機ですがニューヨークの空港だとまあ大空港なので二時間前には到着しなければなりません。そうなると四時までには空港にいなければなりません。研究所から空港までは一時間半から二時間程度かかるので遅くとも二時には研究所を出ておいた方がいい、となります。そうなると昼食後でそのまま研究所を出る必要があるからです。

田舎に住んでいるのでニューヨークで高速道路を運転するのは僕はあまり好きではありません。まして今回、借りる事になった韓国車、やはりあまり性能がよくなく燃費があまりよくない。

Kia

その上に馬力がないでちょっと危ない事が一度程ありましたが今回はロングアイランドからの高速道路から空港までのインターチェンジも間違えずちゃんと切り替えたので無事にレンタカーの窓口までたどり着きました。それからはシャトルバスに乗って空港までついて荷物を預けて飛行機を待つのみ、です。まあ飛行機の離陸時間までまだまだしばらくあるのですけど…。ともあれ今回の出張は無事にほぼ終了しました…。

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