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2015年11月

2015年11月 8日 (日)

メルボルンで

*この数日、忙しかったので数日(以上)遅れて記事を更新しています。悪しからず。

メルボルンへの飛行機は若干の空席がなかったわけではないらしいすがほぼ満席。飛行機がボーイング787だったので乗客数にも制限があります(787は747よりも小さいですからね)。さて搭乗案内が始まったので列について待っていてふと隣に立っている人をみたらその人もポスターの筒を持っています。もしかして?と思って訊いてみたらやはり僕と同じ学会に出席する方でスタンフォードからだそうです。まあアメリカからメルボルンに行く飛行機は数が限られているので当たり前と言えば当たり前。またこれは僕も共通している事なのですがエネルギー省から補助金をもらっていると基本的にはアメリカの航空会社で飛ばなければなりません。そうなると選択肢はもっと少なくなるので誰かと鉢合わせても全く不思議ではありません。

そう思いながら搭乗したら先ほどのスタンフォードの方、ポスターの筒を入れる場所が頭上のコンパートメントにないのでどうしようか?と考えあぐねていました。自分の席の真上のコンパートメントが小さくて入らないのですね。僕がその少し後ろの席だったので僕のポスターの筒と共に保管する事にしました。どうせ一本入るならもう一本入っていても同じだ、という考えです。面白い事にそれから待つ事数分後、僕の隣の席の人もポスターの筒を持っていて全部で三本保管する事に。この方もスタンフォードの方だそうです。

メルボルンへの飛行機はほぼ全部が真っ暗の中を飛んでいたので面白くも何ともありません。更に十五時間程度の飛行時間なので長かった事。以前、成田からコペンハーゲンまで飛んだ時も長いと思いましたがこれはそれよりもまだ一、二時間程長いので本当に長かったです。まあおそらくこれより長い飛行時間になる事はもう二度とないのだろうな、とは思いますが…。

メルボルンに到着したのは朝八時前の話。それから入国審査を済ませて市内に行くバスのチケットを購入。同じ所でプリペイドSIMが売っていたのでそれも購入する事に。こういう事の為にSIMフリーの携帯を買っているのですから当たり前の話。アクティベートしてもらってからしばらくしたらSMSが届くからその段階で使えるはず、の話でしたが待てどくらせどSMSが届きません(がこの話は後述)。

メルボルンに到着して最初の印象は「生えている植物がちょっと違う」という事。まあこれまで行った事のあるどことも進化学的にかけ離れた土地なので当たり前と言えば当たり前の話。植物学者と付き合っていたからそういう事を以前よりも考える様になっている様です、今の僕は。次に実際に街中を歩いて思ったのはかなりヨーロッパぽいという事。ちょっとロンドンに似た所が何となくそこここに見られて面白いな、と思いました。

それから市内のサザンクロス駅までバスで行き、そこから先はトラムに乗って宿まで向かいます。が、案の定、途中で二度程迷って十分程で到着するはずが結局、一時間近くかかってしまい宿に到着したのは十一時過ぎ。もちろん、本来のチェックイン時間は午後二時以降なのでそれでもまだ早いのですが…。予想していた通り、元々、僕の部屋になるはずだった部屋は準備ができていないとの事。それでも別の部屋があったのでそちらに入れてもらう事になりました。オマハの家を出てから三十六時間が経過しているので汗もかいたので臭かっただろうなあ、と思います。部屋に入ってからすぐにまずはシャワーを浴びてちょっと文明人に近くなりました。

さてようやくシャワーを浴びてすっきりしてから今度は残った半日を何とか起きていなければならないという若干、過酷な事実。その段階でプリペイドSIMがまだ使えないのでとりあえずボーダフォンの店に行って文句を言ってみる事に決定。更に学会の会場の下見にも行く事にしました。市内に行くトラムを待っている間にボーダフォンからSMSが(四時間後になって)ようやく届きましたがそれでも使えません。したがってやっぱりボーダフォンの店で文句を言う事に。イギリスでもそういう事があって結局、自己解決したなあ、と思いましたがオーストラリアのボーダフォンの人は簡単に問題を解決してくれました。

スマホが使える様になってスマホで地図が使えるのでそれから学会の会場を確認に行って来ました。それと同時にメルボルンのトラムの時間票のアプリもダウンロード。しばらく使ってみてアプリはそれなりに便利ですが現在地から目的地を指定してどのトラムに乗ればいいのかという検索ができなかったりちょっと不完全だなあ、という印象は受けました。

その日は結局、ダウンタウン方面で時間を潰して見かけた水族館にも入って来ました。じっとしていると眠ってしまいそうだったからです。水族館の中にはなぜかトカゲやヘビなどの爬虫類がいたりしてちょっと変だなあ、という印象は受けましたが…。

翌日は朝からワークショップ。初日のワークショップから若干ながらも面白い情報を見たりしてLIGOの方と少し話をしたりもしました。また当然の様にこういう国際学会に来ると日本人の方たちもいるので三月にCERNに行った時以来、日本語で誰かと話をしました。その日の夜は学会開催のレセプションがそのまま会場であったので夕食は基本的にそこで出た食べ物だけで何とかする事に。オーストラリアは全般に物価が高いのでこれも節約の一部です。

月曜日から通常に学会となったのですが今回はなぜか学会のディナーが火曜日とエラい早い日程で組まれていたでちょっと違和感がありました。普通は水曜日とか木曜日とかなのですが…。学会自体も朝会場で朝食とコーヒーが無し。これもちょっと不思議。その上でポスター発表が月曜日と水曜日の遅い時間に一時間だけというのもちょっと不思議でした。通常は一時間半ぐらいあってその時のポスターの半数が前半、残りが後半、と決められていて見て回る事ができる様になっているのですが…。ポスターその物も月曜日も木曜日のポスターも先に場所が確保してあるので一週間の間ずっと貼り付けておく様に言われたのもちょっと珍しいです。普通は月曜日のポスターが剥がされて水曜日のポスターになる、となるのですが…。

さて僕のポスターは水曜日。十人程度人がやって来てそのうちの三分の二が知り合いで三人程度、僕のやった事に興味があってやって来ればまあまあだろう、と思っていたら何と、五人程度の人がやって来たのでまあ成功です。中でもフランスの施設のお兄ちゃんには根掘り葉掘り訊かれました。地味ながらも需要はある事なのだろうな、と思っていたらやはりその様です。

また今回は会場のネット回線が遅い事。その上、電源がほぼ存在していないのでそれもまた困りました。日曜日と月曜日はパソコンを持って行ったのですが火曜日からは身軽にする為にiPadだけにしました。一日、まともに使おうと思ったらパソコンは電源がないとかなり心もとないですがiPadだと余裕ですから。もっともそうなるといろいろな制約が出てきてできない作業も出てくるのですがそれはそれで承知の上でやれば…。実はネット回線はホテルでもあまりよくなかったです。僕の所は一日あたり100 MBまでが無料。それ以上は有料。結局、スマホでアクセスする回数がものすごく多かったです。土曜日に買ったプリペイドのSIMカードが想像以上に役に立ちました。他の方の話を聞くにはオーストラリアはホテルで無線LANが有料というのはよくある話らしいです。それもちょっと意外と言えば意外だったかな。

学会も午後、昼食後すぐのセッションは毎日、僕にはそれほど関係のない話ばかりだったので午後は少しサボってどこかに行く、という事をほぼ毎日の様にやりました。全部話を聞いている真面目な人も中にはいる様ですがそれをやると疲れてどうしようもないのである程度はセーブしておかないと、という理屈です。

その理屈で木曜日はずっと最初からサボるつもりだったのですが諸般の事情から朝のキーノートの話の次の話だけは聞きに来る事に。それからフケようと思っていたら昼食前に集団写真を撮るとの事なので集団写真を撮って昼食を食べてからフケる事に決定。どうしようかとは思いましたが結局、ホテルの近所にあるメルボルン同粒園に行く事にしました。動物園はいいよ、と聞いていたからです。

しばらく前にオマハの動物園にも行っているのでそういう意味では比較できたのは面白いな、と思いました。実はここに来るまでコアラもカンガルーも見かけていませんでしたし…。せっかくオーストラリアまで来たのだからコアラとカンガルーぐらいは見ておかないと、と思いました。

Koala
Kangaroo
Emu

金曜日は午前中でおしまい。それからAustralian Synchrotronの見学ツアーに行って来ました。そこは要するに平たく言えば電子を加速する時に発生するX線などの光を使って物質の組成を調べる事のできる施設です。日本のSpring-8などと似たような施設ですね。こういう所は普通に観光で来ても絶対に行く所でもありませんしそもそも見学が普通はできない場合が多いのでできる限り行く機会があったら行く様にしています。実は化学者としてはこういう所で働く方が化学の知識も使えてかつ制御もできるのである意味、役に立つのではないか?と時々思うのですが…。

見学の後、僕も含めたバス一台分ぐらいの人たちはフィリップ島のコガタペンギンの観察ツアーに行ってきました。コガタペンギンはメルボルンの南にあるフィリップ島辺りにも生息していて夜明けと共に猟に行き、日没と共に上陸して巣に帰って行くのが見られるのです。これはやった方がいいよ、と二人程、オーストラリアに行った事がある人たちから言われたので行く事にした事の一つです。前日に動物園で見かけているのですが30センチ程度の小さなペンギンたちがよちよちと歩いて巣に戻って行く姿、またそうやって帰って来る親鳥たちを巣の近くで待つ雛鳥たちの姿とまあ愛らしかったです。なるほど、と思いました。

Penguins

こちらは動物園で見かけたペンギンです。コガタペンギンのツアーは原則撮影禁止。フラッシュを使う人があまりにも多いので禁止になったそうです(まあそれでも撮影していた人がいたのですが)。

土曜日は丸々一日、観光しました。元々、そのつもりで予定を組んでいたのですが予定を組んでからちょっと精神的に不安定だった時期が続いたのでオーストラリアに来る直前まで何も下調べも特になくちょっとぶっつけ本番的な観光でした(がロンドンでもそれをしたという話もある)。まずはビクトリア・マーケットで朝食。それからたまたまメルボルンでやっていたデビッド・ボウイの展示会を見てきて

Bowie

それから植物園へ。

Botanical_garden

それから移民博物館を見てからメルボルン博物館へ。

Museum

メルボルン博物館は金曜日の夜にペンギンツアーで一緒になったESA(欧州宇宙機関)の方からよかったよ、と教えて貰ったので行ってきました。まあでも一日しかないとせいぜいそのぐらいを見るのが限度。ヨーロッパの人たちなどはやってきたついでに一、二週間程度の休みを前後にひっつけていたりしているのですが僕には無理な話。学会のついでの観光なので相変わらず駆け足の観光でしたがそれでも楽しんできました。

夕食はさんざん考えて結局、学会の会場だった会議場のそばにある「赤提灯」という名前の居酒屋へ行く事に。美味しかったですがあんまり愛想のいい店ではありませんでした…。それでももしメルボルンに次来る事があったら(あるとは到底思えませんが)行って悪くない店だなあ、とは思いましたけど。

しかし短い時間の中であちこち見た方なのかな、とは思います。学会の方でもいくつか有益な情報が手に入りましたしまあ成功ではなかったかな、と思います。

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